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ワクチン

昨日のことなのですが、インフルエンザの予防接種を受けてきました。

12月と1月には進級に関わる重要な試験があるので、体調を崩さないように気をつけたいものです。


さて、今回は久しぶりにお勉強の時間です。

インフルエンザ・肺炎球菌・B型肝炎・破傷風・風しん・麻しん(はしか)など、日本では色々な予防接種を受けることが出来ます。
保険が使えたり使えなかったりはしますが、毎年多くの人が予防接種を受けています。

テレビでは肺炎球菌ワクチンのCMなどをよく見ますが、予防接種で打つのはこの“ワクチン”というものです。

じゃあこの“ワクチン”って何なのかということを、今回はお話します。


ワクチンのことを薬の一種だと思っている方もいますが、厳密にはこれは薬ではありません。
病原体、あるいは毒素を化学的に処理した物のことを指します。

ワクチンはそれ自体が効果を示すのではなく、ワクチンとして体に入った病原体を免疫に攻撃させて抵抗力をつけさせるのです。
要するに免疫細胞のトレーニングマシーンみたいな物です。


ワクチンにもいくつか種類があり、弱毒生ワクチン・不活化ワクチン・成分ワクチン・トキソイドの4種類が代表的なタイプになります。


弱毒生ワクチンは病原体に処理を加えて、病原体の力を弱めた物です。
少量の注射でも体内で増殖してくれるので、早く強い免疫力が得られやすいです。
一方で生きている病原体を使うので、患者の状態によっては逆に感染してしまう場合もあります。
風しんや麻しんの予防接種はこのタイプになります。


不活化ワクチンは病原体が完全に機能していない状態になっているものです。
ほぼ死んでいると言ってしまって良いのではないでしょうか。
弱毒生ワクチンのように逆感染の心配はほとんどありませんが、注射液の量が多く、また免疫力を得るのに時間がかかります。
日本脳炎や狂犬病はこのタイプのワクチンです。


成分ワクチンは感染症の原因となる病原体の一部分を精製したものです。
あくまで一部分であるので、逆感染のようなことはほとんど起こりませんが、やはり少し免疫力を得るのには時間がかかります。
百日咳やインフルエンザはこのタイプのワクチンです。


最後のトキソイドは英語のトキシン(Toxine)、つまりは毒素に対するワクチンです。
病原体そのものが症状を起こすのではなく、それらが作る毒が症状を出すようなタイプの感染症に使います。
ジフテリアや破傷風はこのタイプのワクチンです。


一口にワクチンと言っても、これだけ種類があるのですね。


ワクチンはその場で医者が打つ物なので、薬剤師が関わる場面はあまりないとは思います。
でも医療に携わる人間として、これぐらいは知っておきたいところです。


というわけで、久しぶりのお勉強コーナーでした。

では、今回はこの辺で。
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テーマ : 科学・医療・心理
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ウナコーワクール

みなさん、こんばんは!
今日のテーマは雑学です。

夏を代表する害虫と言えば、私はまず蚊を思いつきます。
それ以外にもたくさんいますが、もはや夏の風物詩とも言えるのは蚊ぐらいではないでしょうか。

私は酷いというほどではないにしても、毎年それなりには刺される体質です。
今年からはテルの散歩もするようになったので、テルの大好きな草むらに自ら分け入ることも増えました。
そのため既にあちこち刺されています。

さて、我が家のかゆみ対策としては、この薬を使っています。


CIMG1436_convert_20110813225326.jpg

ご存知ウナコーワです。
ムヒもかなり効きますが、我が家ではこちらがデフォルト配備されています。


このウナコーワに含まれている主な成分は、

・塩酸ジフェンヒドラミン
・リドカイン
・l-メントール
・dl-カンフル


上記4つになります。


まず塩酸ジフェンヒドラミンですが、これは抗ヒスタミン作用をもつ成分です。
ヒスタミンという言葉を知っている人は結構いるのではないかと思います。

ヒスタミンとは簡単に言えばアレルギー反応を起こす物質のことで、これが受容体という部分に結合するとアレルギー反応を起こします。
ジフェンヒドラミンはこの受容体部分を塞ぐ作用でアレルギーを抑えます。

抗アレルギー作用以外にも、動揺病(=乗り物酔い)の防止としても使われています。


次にリドカインですが、これは麻酔作用を持つ成分です。

局所麻酔薬の中で最も使われている物質で、速攻かつ短時間の麻酔作用を示します。
これによってかゆみの伝達を抑えてしまおうという考えです。
ちなみに麻酔薬以外にも、不整脈の薬としても使われます。


次にl-メントールですが…これは書かなくてもなんとなく分かりますよね?
スースーする清涼剤として配合されています。


最後にdl-カンフルですが、これは消炎作用と血管拡張作用を持つ成分です。

消炎作用と血管拡張による他の成分の作用増強を狙っているのだと思いますが、これは少し不正確かも知れません。

この物質は、樟木(ショウボク)という生薬の中に含まれるd-カンフルを合成で創り出した物です。

頭がdだったりdlだったりしますが、これにはちゃんと意味があります。
ですが学問の域に入ってしまうので、ここでは解説しません。
興味があったら調べてみてください。


ここで挙げた成分は割と色々な薬に入っていると思いますので、気が向いたら探してみてください。

では、今回はこの辺で。

テーマ : 科学・医療・心理
ジャンル : 学問・文化・芸術

目薬

みなさん、こんばんは!

今回は昨日のWARHAMMER以上に忘れ去られていたテーマ、医学・薬学な雑学を紹介します。

さて、実は私、最近まで霰粒腫(さんりゅうしゅ)という目の病気を患っていました。
こう言うと何やら凄そうな感じがしますが、いわゆる“ものもらい”の一種です。

ついでに説明すると、ものもらいと呼ばれる目の病気は、大体において麦粒腫(ばくりゅうしゅ)か霰粒腫のどちらかのことを指します。
そして多くの人が想像するものもらいは麦粒腫の方になります。
2つの違いは、簡単に言うと細菌感染があるかどうかの違いです。

それはさておき、この霰粒腫の治療に際して、私はしばらく目薬を使っていたわけです。


CIMG1410_convert_20110710230324.jpg

まぁ、ごく一般的な抗菌目薬ですね。
これ自体については、今回は特に言うことはありません。



さて、それでは今回の雑学タイムです。

眼科では時折2つの目薬を同時に処方されることがあります。
そしてその場合、目薬を使う順番を指示されることがあります。

例えば刺激が強い目薬と弱い目薬を同時に使うとき、どちらを先に使うのが正しいかわかりますか?








正解は、刺激が弱いほうを先に使います。

理由としては凄く単純な話で、刺激が強い目薬を使用すると涙が出てしまうからなんです
涙が出てしまうと後に使う目薬が涙とともに流れてしまったり、薄まったりしてしまうのです。
そうするとちゃんと効果が出ないことがありますので、目薬は刺激の弱いものから順に使っていくのが基本になります。

もちろん実際は目薬の性質の問題、水っぽい薬やドロドロした薬など、そういった要素も加味して考えていくので一概には言えません。
ですが刺激の強弱と使う順番には、このような関係があるということは事実です。


以上、本日の雑学でした。

では、今回はこの辺で。

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正露丸

みなさん、こんばんは!
今日は雨のせいか妙に寒い日だったと思いませんでしたか?

さて、今回はすっかり忘れかけていた新テーマである雑学紹介です。

このテーマの前回の記事では、生薬と漢方の違いについて説明しました。
なので今回は生薬を使った有名な薬について書いてみようと思います。


CIMG1352_convert_20110419201028.jpg

取り上げるのはこれ。
みんな大好き正露丸です。
知らない人はまずいないでしょう。

実は正露丸という名前の薬はいくつかの会社から出ています。
今回はその本家であります、大幸薬品の正露丸を取り上げます。

主成分は、クレオソート・アセンヤク・オウバク・カンゾウ・チンピの5つになります。
全て生薬に分類される物です。
クレオソート以外は粉末の形で使われているので、“アセンヤク末”のような表記になっています。


まずクレオソートですが、これは強力な殺菌作用を持つ物質です。
これにより腸内を消毒し、細菌性の下痢を治療します。

また腸には水分を吸収するだけでなく、水分を分泌する機能があります。
クレオソートはこの水分分泌を抑えて、便に水分が混じるのを防ぐ効果もあります。


続いてアセンヤク(阿仙薬)ですが、これはお茶などに含まれるカテキンという物質を含む生薬です。
効能としては、消化管の筋肉の痙攣を抑える作用(鎮痙作用)があります。
その結果として胃腸の痛みを治し、そして過剰な蠕動運動を抑えて整腸作用を示します。


次にオウバク(黄柏)ですが、これにはベルベリンという物質が含まれています。
効能としては主に殺菌作用です。
その他に鎮痙作用や、脂肪の消化をを助ける胆汁を分泌させる作用(利胆作用)、炎症を抑える作用(抗炎症作用)など、多岐に渡る効能を持ちます。
上記のクレオソートとアセンヤクの補佐的な感じですね。


そしてカンゾウ(甘草)ですが、これはグリチルリチンという物質が含まれています。
効能は非常に多岐に渡りますが、正露丸の効能から考えると、胃酸分泌を抑える作用や胃潰瘍などの治癒促進が主だと思います。
さらに鎮痙作用と抗炎症作用もあります。

カンゾウは約220程の漢方処方のうち、180程に含まれる生薬です。
つまり大多数の漢方薬にはカンゾウが含まれているということになります。

それはカンゾウの多様な効果が理由の1つですが、さらに名前から推測できるようにカンゾウは甘いのです
なので味を矯正するために処方に加えられている場合があります。
ちなみに一般食品にもカンゾウが甘味成分として加えられている場合があります。


最後にチンピ(陳皮)ですが、これはウンシュウミカンの果皮で、主成分はリモネンという物質です。
詳しい作用機序は分からなかったのですが、胃の調子を整える胃薬の効果があります。

ちなみに先に書いたオウバクも、キハダというミカン科の植物から作られます。
そちらは果皮ではなく、樹皮を使っていますけどね。


いかがだったでしょうか?
少しは薬について理解が深まりましたでしょうか?

生薬を含む薬は物質が多いため説明が長くなってしまうんですよね。
もっと短く説明できるように工夫したい所です。


では長くなりましたが、今回はこの辺で。

テーマ : 薬学
ジャンル : 学問・文化・芸術

漢方と生薬

みなさん、こんばんは!

前回お知らせした新テーマを早速書いてみようと思います。


みなさんは漢方という言葉はご存知ですよね?
昔はマイナーでしたけど、今では普通に処方されるようになりましたし。

ついでに生薬という言葉もご存知だと思います。
例えばテレビCMでも『○種類の生薬を配合』という文句が結構あります。


さて、ここで問題です。

この“漢方”と“生薬”なんですけど、違いってわかりますか?

これって業界人でも結構同じ意味に使ってる人が多いんですけど、ちょっと違いますからね。



漢方って言うのは、イメージ通りの薬として考えてもらって良いです。
一方の生薬って言うのは、漢方や食品に使われている天然産物自体を指す言葉です。

ちなみに生薬は薬用植物だけでなく、動物由来成分や鉱物資源も実は含まれていたりします。

例えば「麻黄湯」という“漢方”の中には、「麻黄、杏仁、甘草、桂枝」という“生薬”が入っているという感じに使います。

また上にも書いたんですけど、漢方は薬なのに対し、生薬は食品に含まれている成分も含んでいます。
先ほど登場した甘草は文字通りの甘味料として使われますし、桂枝はいわゆるシナモンのことです。
とは言っても、食品に使う場合は生薬とはあまり言いませんけどね。


さらに漢方のことを中国の薬と思っている人が多いと思いますが、これも実は間違いです。

漢方の定義はいくつかあるようですが、『古代中国にて発祥した東洋医学の中の薬物療法で日本に伝えられた後、独自の発展をした医療方法及び薬物』というのが一般的です。

つまり漢方は、中国医学を基にしてはいるものの、あくまで日本の医療技術なんです

さらに定義にもありますように、医療方法も漢方として定義されます。
つまり中国から伝わった鍼やお灸という技術も、厳密には漢方というジャンルになるということです。
なんか違和感ありますよね。


以上で漢方と生薬の違いということになります。

この話題を取り上げた理由として、今後漢方薬を紹介する機会があったときに漢方と生薬を使い分けることになると思ったためです。
なので最初に解説してしまいました。

たまにテレビCMや広告で間違って使ってるのを見受けられますので、みなさん粗探しを楽しんでみてください(笑)

では今回はこの辺で。

テーマ : 雑学・情報
ジャンル : 学問・文化・芸術

プロフィール

森の巨人

Author:森の巨人
典型的B型社会人(♂)
薬学部卒業の後、薬剤師にならず企業に入社しました。
多趣味なB型人間の生活をつれづれなるままに綴っていきます。

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